七五三のお参り作法はこれで完璧!恥をかかないように知っておきたい神社の参拝マナー

 

 

お子さまの健やかな成長を祝う七五三。

ご家族・ご両親にとって、みなさま揃っておまいりに出かける日は、晴れ晴れとした気持ちと、

「ここまでよく無事に成長してくれたな~」という感動の気持ちとが混じり合う瞬間ですね。

七五三は、お子さまが無事に成長できたことに感謝をささげる日本の伝統行事で、自宅近くの神社へ参拝して、

お子さまのこれまでの無事と、これからの健やかな成長と幸せを願い、お祝いするのが一般的です。

この記事では、神社に着いてから困らないように、一般的な参拝マナーと、ご祈祷について紹介します。

 

 

七五三の神社参拝のマナーについて

七五三のおまいり、決まりはある?

何となく知っているつもりでいたけれど、いざ自分のお子さまの七五三のお祝いをするとなると、

神社でのマナーやしきたり、参拝の方法が分からず、不安に感じる方も多いと思います。

おまいりのマナーとは、神様へのマナーでもありますので、大事にしたいところですね。

神社でのおまいりのマナーを、分かりやすくまとめました。

 

1 神社に到着!鳥居の前で一礼しましょう

神社に到着すると、はじめに目につくのが大きな鳥居です。

神社の入り口には必ず鳥居があります。

その入り口の鳥居を通り抜けたあとも、神様に拝むために本殿の前に建てられている、

拝殿(はいでん)という建物に着くまでの間にも、いくつかの鳥居をくぐることが多いです。

鳥居の先は、神聖な場所を意味するので、鳥居をくぐる前には必ず身なりを整えましょう。

まず鳥居の前で、「一礼」をしてから境内に入ることがマナーです。

鳥居をくぐるときは、参道の中央から遠い方の足でくぐるようにします。

帰りも、行きと同じように、鳥居を出たあとで「一礼」をしてから立ち去りましょう。

神様の神聖な領域にお邪魔して失礼しましたという謙虚な気持ちと、

無事参拝を終えられたことへの感謝の気持ちを持つことが大切です。

 

2 参道は真ん中以外を歩きます

参道(さんどう)とは、神社や寺院に参詣するための道のことで、鳥居から社殿に至る道を意味します。

参道の真ん中は正中(せいちゅう)と呼ばれ、神様の通る道です。

歩くときは中央を避け、左右のどちらかに寄って歩きましょう。

左側を歩くときは左足から、右側を歩くときは右足から歩きだすといいです。

大声で騒いだりせず、落ち着いてゆっくりと道の端を歩くようにしましょう。

ほんの少しの心がけですが、意識することで気持ちも高まります。

 

3 手水舎でお清めをしましょう

参道に進むと、参道の脇や、拝殿手前、または鳥居付近などに手水舎(てみずや・ちょうずや)があります。

手水舎は、水で手と口を洗うことにより禊(みそぎ)をして、心身を清める場という意味があります。

普段の生活で心身についたけがれを手水舎で洗い清めてから、本殿でおまいりします。

それでは、手水の作法を具体的に見ていきましょう。

手水舎には、常に水が流れている水盤があり、柄杓が伏せて置いてあります。

1 右手で柄杓(ひしゃく)を取り、たっぷりと汲んだ水を左手にかけて清めます。

2 柄杓を左手に持ち替えて、同様の動作で右手を清めます。

3 もう一度、柄杓を右手に持ち替え、左手に水を受け、口に水を含みます。口の中を清めたら、静かに吐き出します。このとき、ひしゃくに直接口を付けてはいけません。また、水を飲むこともマナー違反です。

口に含んだ水を出すときは膝をかがめ、左手で口元を隠すとスマートです。

4 口をつけた左手に水をかけ、再び清めます。

5 両手で柄杓を立てて、残った水が柄杓の持ち手部分の柄(え)に流れるようにして清めます。

6 柄杓を柄杓置きに戻し、手ぬぐいやハンカチで手を拭きます。手をはらって水分を飛ばすのは失礼にあたります。

この一連の流れを、一杯の水で済ませるのが美しい所作です。

これを踏まえ、最初にお水を汲む時は、柄杓にたっぷりと汲みましょう。

右利き、左利きは関係なくこの手順で行います。

また、あらかじめ、ハンカチやタオルを出して準備しておくとスムーズです。

次の参拝者が気持ちよく使えるよう、柄杓に残った水があれば、静かに流してください。

この残った水は、水が張ってある水盤(鉢)に戻してはいけません。

また、柄杓は伏せて、元の場所にきれいに戻しましょう。

 

4 神前では二礼二拍手一礼をします

手水を終え参道を通って拝殿に進むと、神前に着きます。

賽銭箱が置いてあるところですね。

ここでは、神道の定める作法にのっとり「二礼ニ拍手一礼」を行います。

一礼して鈴を鳴らしましょう

まず、神様の前で軽く一礼をしてから、鈴があれば強く鳴らします。

これには、神様に自分が来たことを知らせるという意味がありますが、鳴らさなくても構いません。

鳴らし方に決まりはないので、気持ちを込めて鳴らしましょう。

お賽銭をそっと入れましょう

次にお賽銭を入れます。

投げ入れるのではなく、そっと丁寧に入れてください。

二礼二拍手一礼をします

1       二礼:姿勢を正し、神前に向かって2回、深いお辞儀をします。

2       二拍手:胸の高さで両手を合わせ、右の手の平を少し下にずらし、2回拍手をします。そのままの状態で願掛けをします。心の中で住所と名前を伝え、お子様の成長と感謝を込めて祈りましょう。

3       一礼:ずらした右手を元に戻し、深く頭を下げます。

参拝を終えたら、記念撮影やおみくじ、お守り選びなど自由に楽しみましょう。

この記事では、有名な二礼二拍手一礼を紹介しましたが、神社によっては「二礼四拍手一礼」など、

礼や拍手の数が違うこともありますので、当日慌てないように事前に調べておくと安心ですね。

また、お寺では拍手をせずに、両手を合わせながら一礼をするのが一般的です。

ただし、お寺の参拝方法も宗派によって違いがあります。

 

神社を訪れてすることはどういう順番?

神社を訪れて最初にすることは、本殿への参拝で、おみくじを引いたり、御朱印や授与品をいただいたりするのは参拝の後です。

御朱印は、参拝をした証として頂戴するものですので、順番を間違えないようにしましょう。

 

お賽銭に決まりはあるの?

お賽銭は、願い事を叶えてもらうための対価のように考えがちですが、神様への感謝を表すためのものです。

お賽銭の起源には諸説ありますが、お米を白い紙に包んだおひねりを供える代わりとしたという説が知られています。

お賽銭には硬貨を用いることが多いですが、紙幣でも構いません。

金額もこれといった決まりはなく、感謝の気持ちとしてふさわしい額を納めることが大切です。

高額なお賽銭を納めれば願いが叶いやすくなるといったこともありません。

お賽銭の額を決める際に用いられるのが、語呂合わせで縁起を担ぐ方法です。

「五円玉にはご縁がある」「二十五円を納めて二重にご縁」などが有名ですね。

また、お賽銭はあくまでも気持ちのものであり、お金を入れなくても問題ありません。

持ち合わせがなければ、その分気持ちを込めておまいりしましょう。

小銭を持っていないという理由で参拝をあきらめる必要はありません。

 

 

七五三の祈祷について

七五三の祈祷ってどういうもの?

ご祈祷(きとう)は「ご祈願」ともいい、神さまのご守護をいただけるように願い求める神事です。

通常の参拝は、社殿の前に置かれている賽銭箱にお賽銭を奉納して拝礼しますが、お宮参りや七五三などのお祝い事や、

家内安全や商売繁昌、厄除などの特別なお願い事がある時は、社殿に上がって参拝することができます。

神社によって作法が異なる場合もあるので、心配な場合は事前に確認しておくと良いでしょう。

 

七五三の祈祷の謝礼、初穂料(玉串料)の相場

七五三の祈祷をお願いする場合、謝礼として「初穂料(はつほりょう)」または「玉串料(たまぐしりょう)」が必要です。

この二つは神社によって言い方が異なりますが、どちらも神社に渡す謝礼金のことを言い、

七五三のおまいり受付を行っている社務所で、ご祈祷の申し込み時にお渡しします。

七五三の初穂料の相場は、5千円〜1万円と言われています。

一般的には5千円からと明示する神社が多く、神社によっては料金表が用意されているところもあります。

初穂料の場合は、ご祈祷の後にお守りやお札を受け取りますが、玉串料の場合はありません。

兄弟・姉妹で一緒に七五三のご祈祷を受ける場合は、初穂料×人数で計算しましょう。

初穂料が5千円からになっている場合、きょうだい2人ですと5千円×2人で1万円となります。

神社によっては、2人目からは割引料金を設定している場合もあるので、よく確認しておきましょう。

 

七五三の、のし袋の選び方と書き方

初穂料は、のし袋を使用するのが基本です。

地域によっては白封筒や茶封筒でも良いとされていますが、のし袋を選んでおくと間違いありません。

のし袋にもいろいろな種類がありますが、七五三では紅白の蝶結びの水引がついているものを選びましょう。

蝶結びのものは、何度でも結び直しができることから「繰り返してもよいことを祝う場合」に使用します。

のし袋には「初穂料」もしくは「御初穂料」と明記し、その下にお子様の名前をフルネームで書きましょう。

名前の読みが難しい場合は、フリガナを書いておくと、より丁寧です。

お寺に納める場合は、「初穂料」ではなく、「お布施」または「御祈祷料」と記入します。

 

七五三の祈祷の申し込み方法について

境内に置いてある「ご祈祷申込書」に住所・氏名・お願い事などを記入し、初穂料(祈祷料)を添えて祈祷受付所に提出します。

祈祷の受付時間は、だいたい朝9時から16時30分頃までとなっています。

 

日にちによっては祭典行事や結婚式などで時間が変わることもありますのであらかじめ確認しておきましょう。

準備が整ったら、巫女(みこ)が拝殿に案内してくれます。

 

七五三の祈祷の手順

拝殿に用意された椅子に腰掛け、心静かに待ちましょう。

祈祷の手順は以下のようなものが一般的です。

1.    修祓(しゅばつ):神職が祓詞(はらえことば)を奏上し、大麻(おおぬさ)でお清めします。

2.    斎主(さいしゅ) : 斎主(ご祈祷をつかさどる神職)に合わせて、神前に向かい拝(深いお辞儀)を一回行います。


3. 祝詞(のりと) : 斎主が祝詞を奏上し、神さまのご守護により願い事が成就するよう祈念します。

4. 御神楽(おかぐら): 巫女(みこ)による雅やかで美しい舞をご神前に奉納します。

5. 玉串拝礼(たまぐしはいれい): 神さまに玉串を捧げ、二礼二拍手一礼の作法で拝礼します。この玉串が神様と人との間を取り持ち、願い事を神様に伝えてくれると言われています。神職から玉串を渡されるときに会釈をし、右手で玉串の根元を上から持ち、左手は先の方を下から支えるようにして受け取ります。このとき、先の方をやや高くして胸の前に捧げ、少しひじを張って持ちます。

6. 斎主一拝:2と同じ。

7. 斎主挨拶 : ご祈祷終了後、ご神前からお下げした御神酒(おみき)を召し上がり、神さまの御力をいただきます。

 

七五三の祈祷を分かりやすく解説!

上記のように手順に沿って説明するととても難しいので、分かりやすく説明します。

まずはお祓い(おはらい)をします。

お祓いが終わると、神主(かんぬし)によって祝詞(のりと) と呼ばれる、神前に奏上する

詞(ことば)が読まれ、神様への感謝とご加護を受けお子さまが健康に育つことをお祈りします。

祝詞が終わると、玉串(たまぐし)という榊(さかき)の小枝に白い紙で作られた紙垂(しで)を結びつけたものを捧げます。

最後に、神主に合わせて改めて一礼し、ご祈祷が終わります。

祈祷が終われば、千歳飴やお菓子などがお子様に渡されます。

たいていの場合、ご祈祷中は前列にお子さまが座り、後列にご両親が座ります。

小さいお子さまの場合、お父さんお母さんと離れたことで不安になってしまうお子さまもいますが、

ご家族が優しく笑顔で見守ることで安心するかと思いますので、ご両親もがんばりましょう。

 

 

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