「卒業式には袴を着てみたい」と思っていても、実際に選ぶとなると迷いますよね。袴選びのポイントを押さえて納得のいく袴を見つけましょう。
卒業袴の衣装選びのポイント
まずは着物から選びましょう。
袴に合わせる着物は、いろいろあります。
小振袖だけではなく小紋や色無地、成人式用の振袖は、より華やかになり素敵です。
着物は好きな色柄で
着てみたい色は何色でしょうか?
色や柄は直感で選んだほうが良い場合が多くあります。
具体的な希望がない場合はまずは好みの色柄から衣装選びをスタートしてみましょう。
古典柄・大正ロマン柄等たくさんの種類があります。
お好きなタイプをイメージしてみましょう。
着物は顔映りが良い色柄で
似合う色で探すならパーソナルカラーをぜひ参考にしてみましょう。
肌の色別でしたら、色白の方は透き通った肌をより引き立ててくれるピンクやブルーなどのパステルカラーがおすすめですし、健康的な肌色の方ははっきりした色味を選ぶと肌になじみやすいと言われています。
また、髪色から選ぶ場合は、袴の地色を髪のベース色に近いものにすると全身のバランスが良くなります。
焦げ茶色や黒髪は、袴の雰囲気とあいまって、レトロで落ち着きのある雰囲気を出すことができます。
着物は体型に合う色柄で
自分の背丈や体型を活かしたり、逆にカバーしてくれる色や柄から選ぶ方法もあります。
身長の高い方は、大きく大胆な柄がとてもお似合いです。
色目も濃い方がクールでかっこいい印象ですが、高身長を気にされているようでしたらパステルカラーなどで優しい雰囲気を出されるのも良いと思います。
身長が低い方は、全体的に小さい柄がちりばめられているような柄の方が素敵に着こなせます。
袴は着物と色のコーディネートを
袴は、選んだ着物との色合わせが見た目の印象を左右する大きなポイントになります。
着物と袴は同系色で合わせるか反対色で合わせるかが、基本のコーディネートです。
例えば、同系色であればブルーの着物には紺系の袴、ピンクの着物にはえんじ系の袴といった組み合わせです。
着物と袴を同色系で組みあわせると、全体がすっきりと調和し、上品で落ち着いた印象になります。
普段からシンプルスタイルをお好みの方には、同系色コーディネートがおすすめです。
反対色であれば、赤の着物には緑系の袴、黄色の着物には紫系の袴といった組み合わせです。
こちらは全体的にメリハリが生まれ、インパクトの強い華やいだ印象になります。
普段洋服ではされない個性的な組み合わせは、袴ならではの配色の楽しさに気付かれるでしょう。
比較的、どのように組み合わせてもお洒落に仕上がるのが袴の面白さです。
色選びを迷われた場合は、着物の柄に使われている一色と袴の色を合わせてみると、統一感が増して、全体のバランスがしっくりくるでしょう。
袴は上下の柄バランスで
柄の組み合わせも大切です。
無地の袴は万能ですので、大きな絵柄の着物や華やかな絵柄の着物にはメリハリがつきやすく、間違いのない袴スタイルに仕上がります。
着物の絵柄が引き立ちますので視線が上半身に集まることで脚長効果も期待できます。
小さな絵柄の着物や落ち着いた絵柄の着物にはぼかしが入った袴や刺繍など柄の入った袴がよく合います。
濃色から明るい淡色になっていくぼかしはスタイルアップ効果も狙え、小柄な方には特におすすめです。
さらにニュアンス感のあるぼかしに可憐なモチーフの刺繍を加えた贅沢な袴は、全体を可愛く華やかにアップデートできます。
着物との柄バランスを考えると統一感がでてさらに素敵な着こなしになります。
卒業袴に合う履物とは?
一般的には、卒業袴には草履かブーツを合わせます。
草履にもブーツにもそれぞれの良さがあります。
卒業式にふさわしく、自分らしい足元をチョイスできるように特徴をみていきましょう。
草履
本来、和装の足元は草履が基本ですので、どんな袴に合わせても違和感なくマッチして上品なイメージになります。
またサンダル感覚で脱ぎ履きがしやすいのがメリットですが、履きなれていない場合は歩きにくかったり足が痛くなったりする場合があります。
また、雨や雪で濡れた場合には、冷えないようにするための対策が必要です。
着付ける時の袴の長さの目安は、くるぶしが見えない程度の長さです。
ブーツ
大正時代の女学生が通学用に着用したのがルーツと言われています。
レトロで可愛い雰囲気が人気です。
ただ、少しカジュアルにも見えますので着物とのバランスを考えましょう。
ブーツは、履きなれていれば歩きやすいですし、防寒にも優れています。
雨や雪でも足元が濡れにくいのがメリットですが、脱ぎ履きが面倒だったり、紐の結び直しが大変だったりする場合もあります。
着付ける時の袴の長さの目安は、足首のあたりに裾がくる長さです。
この長さに着付けるととても粋で、お洒落に見えます。
卒業袴に合う髪型とは?
アップスタイル
和装の定番ともいえるヘアアレンジですが、襟足がすっきりみえるので、凛とした大人っぽい雰囲気が魅力です。
古典柄には特によく合いますのでおすすめです。
ハーフアップ
ストレートヘアを活かした大きめリボンのハイカラさんスタイルはレトロな柄にぴったりですし、毛先をカールして顔周りの毛をふんわり残すと抜け感が出て、モダンな着物に似合うお洒落なヘアスタイルになります。
編込み
アップに長さが足りないショートやボブでも可能な人気の編み込みは、清楚なヘアアレンジに仕上がります。 編み込みを複数作ればボリュームのあるヘアスタイルが実現しますし、ゆるめに編めばふんわりお洒落なイメージになります。
シニヨン
ねじった毛束を巻き付けて作るシニヨンはドレスにもよく似合いますが、上品で清楚な雰囲気が袴スタイルを引き立ててくれます。
ゆるく巻き、やや低い位置でまとめるとフェミニンで今風の印象になります。
卒業袴を着たときの注意点
卒業式などに着られる袴は「女袴」と呼ばれています。
ロングスカートのような筒状のつくりになっていて、両脚を仕切るまちがありません。
また、前後にひだが入っており、着るとフレアスカートのように広がることで美しい見栄えになります。
裾さばきが楽なので、お嬢様たちにもスカート感覚で着ていただくことができる袴ですが、歩き方などによっては、着崩れをおこしてしまいます。
ここでは上手に着ていただくための注意点を、着用シーンごとに紹介します。
歩くとき
着崩れを防ぐためにはできるだけ歩幅を小さくして歩くようにしましょう。
急ぎ足は着崩れしやすくなりますので、時間に余裕をもってお出かけすることをおすすめします。
階段の上り下りのとき
上がるときは、袴の両脇から手を入れて、ふんわりと前を浮かせるようにしましょう。
下りるときは袴の両脇から後ろ側に手を入れます。
お尻のあたりで袴を浮かせると綺麗に下りることができます。
上がるときよりも注意が必要ですので、転ばないようにゆっくりと歩きましょう。
椅子に座るとき
手は袴の両脇から後ろ側に入れ袴を持ち上げながら座ります。 浅く腰掛け背筋を伸ばしましょう。
背もたれに寄りかかると帯が崩れてしまいます。
両足を揃え、背筋を伸ばすと美しく見えます。
トイレを利用するとき
袖を袴の中央に重ねて袴に納めしっかり持ち重ねます。
着物の裾を外側から一枚ずつめくって持ち上げ、一番内側の肌着で全体を包み込み、両端をまとめて両手で持って置きましょう。
袴はスカートのようにたくし上げます。
手を洗うときは、袖を濡らさないようにしましょう。
車の乗り降りのとき
入口に背を向け、お尻から座席に座るようにして乗ります。
降りるときは、足から降ろしましょう。
立ち上がるときには、袖を踏まないように注意してください。
乗車中は、背もたれに寄りかかると帯がつぶれてしまいますので、浅めに腰かけ、ヘアセットも崩れないように後ろに寄りかからないのがベストです。
物を拾うとき
前かがみになって拾うと、上前が広がりやすく、袖が地面について汚れる可能性があります。
袖が地面につかないように片手に揃えて持ち、袴を押さえて腰を落としながら拾います。
このときに体を斜めにすると、美しい印象になります。
着崩れたときの部位別対処法
十分気を付けていても、着崩れることはあるものです。
早めに対処することで大きな着崩れを防ぐことができます。
自分で直せるようになっておけば、いざというときに安心です。
帯の後側が下がってきたとき
袴の脇から手を入れ、着物を下に引っ張りながら帯と袴を一緒に掴んで持ち上げてください。
袴を持ち上げたとき着物まで持ち上がってしまわないように注意しましょう。
帯が緩んでしまった場合は、一度ほどいてリボンをくくり直すことがおすすめです。
襟元がたるんだとき
袴の右脇から右手を入れ下前を持ちます。
左手で襟先部分をつかみ、右手で丁寧に引っ張って整えます。
左側も同様です。
袴の紐がほどけたとき
再度結び直す必要がありますが、またほどけてしまわないように、しっかり引っ張ってから結びましょう。
蝶結びをしたら、片方の端を結び目の後から通し、上から出して結び目を隠します。
なぜ早めの予約がいいの?
それは単純に、着物も袴も人気の色柄からなくなっていくからです。
夏休み前から始まる衣裳展では、たくさんの袴たちがお嬢様をお待ちしています。
妥協することなくお気に入りを見つけていただくためにも早めの衣装選びをおすすめします。
なぜ卒業式には袴を着るの?
袴の歴史や時代背景もみていきましょう。
女子学生が袴を着るようになったのは明治の中頃と言われています。
袴はきちんとした身なりの服装として認識されていたので明治になると女学生の制服として袴を取り入れる学校が増えていったようです。
そして着物に比べると動きやすく優美で機能性を兼ね備えた袴は、当時の憧れの女学生の制服としてぴったりだったのかもしれません。
この流れは昭和の初期まで続きましたが、時代とともに袴を着る文化はなくなっていきました。
そしてまた、卒業式に袴を着るようになったきっかけというのが「はいからさんが通る」という漫画でした。
のちに映画化されトップアイドルが着用し人気が出たことも影響していると言われています。
これをきっかけに徐々に卒業式は袴でという女学生が増えていき一般化されたようです。
単なる流行に終わらず今もなお継承されている人気の袴スタイルは日本の文化にとってもとても喜ばしいことですね。
卒業写真はいぬづか写真室で
卒業式は、やはりしっかりお写真で残しておきたいもの。
どこで撮影すればいいか迷われると思いますが、兵庫県西宮市の老舗、いぬづか写真室がおすすめです。
着物レンタル、ヘアセット、着付け、メイクまでトータルで行えますのでご安心ください。
ヘアセットや着付けは、ご主役のお顔立ちに合い、なおかつ写真映えするように美しく仕上げます。
また、大切なご家族の一員であるワンちゃんや猫ちゃんなどのペットとの撮影もできますのでぜひご一緒にどうぞ。
フォトジェニックで、特別な卒業式の記念写真を残しましょう。