成人の振袖の選び方のコツは?
振袖にはたくさんの種類があり、トレンドの色・柄ともに、伝統的な古典柄や現代風のモダン柄、また人目を引くようなデザイン性のあるもの、そして華やかなものから可愛らしい印象のもの、落ち着いたものまで様々です。 そんなたくさんの振袖の中から成人式で着る運命の一着を見つけるコツは、肌の色や体型などの長所を引き立てる色・柄を選ぶことです。 洋服と違って形が同一になっている着物では、形で体型のカバーをすることはできません。 そのため、自分に似合う色と柄の振袖を選ぶことがとても重要となります。 振袖選びのコツを掴んで、個性際立つ華やかな成人式を迎えましょう。成人の振袖選びのポイント1 実際に試着をする
振袖を選ぶときにはまず、「どの色にしようかな?」と、多くの方が考えると思います。 振袖の一番広い面積を占める地色は、着たときの印象を大きく左右し、印象付けます。 振袖は、ネットでも簡単に選べる時代ですが、好きな色が自分に似合う色であるとは限りません。 気になる着物があれば試着をし、実際に鏡で顔映りがどうなのかを確認することをおすすめします。 また、同じ振袖でも帯や小物が変わるだけで、印象ががらりと変わります。 振袖を試着するときは帯や小物まで合わせてもらい、全体の雰囲気を見るといいでしょう。成人の振袖選びのポイント2 なりたいイメージで選ぶ
成人の振袖選びのポイント3 第三者のアドバイスをもらう
自分以外の自分をよく知る家族や友人に、どんな色が似合うか、どんな色が自分のイメージに合っているのかなど、意見を聞きましょう。 そしてさらに、振袖を選びに行った先の、自分のことを全く知らない人の意見にも耳を傾けてみるのがおすすめです。 振袖には日本古来の伝統的な色が使われています。 この伝統色は落ち着いた渋みのある色味であることが多く、洋服の色とは少し異なるため、普段接する機会が少ない色味となります。 このような色の中から自分に似合うものを選び出すのは難しいので、似合いそうな振袖をプロに見立ててもらいましょう。 普段洋服のときにはチャレンジしないような色味にも挑戦すると、思ってもみなかったような意外な色との出会いがあるかも知れません。成人の振袖選びのポイント4 パーソナルカラーで振袖を選ぶ
着たい振袖の色が、自分に似合う色であれば言うことなしですが、好みや流行の色・柄が似合うとは限りません。 例えば、赤い振袖と言っても様々な色味があり、どういう風に選んだらいいのか迷ってしまいますね。 成人式の振袖を選ぶときに自分に似合う色を見つけるポイントは、生まれ持った肌、瞳、髪の色を知ることです。 これらの色素をもとに、その色素と調和のとれる、似合う色(=パーソナルカラー)を見つけましょう。 似合う色を見分ける際には、まず肌の色みを見て、イエローベースかブルーベースかを判断します。 黄みを含んだように感じ、温かみのある印象を受ける肌色の場合はイエローベース、青みを含んだように感じ、クールな印象を受ける肌色の場合はブルーベースに分けられます。 これで判断できない場合は、他にも判断方法があります。 手首の血管の色味が緑っぽく見える場合はイエローベース、青っぽく見える場合はブルーベースです。 また、目の下にできるクマの色が青ならイエローベース、茶色ならブルーベースと判断できます。 そこからさらに、明度(明るいか暗いか)や彩度(鮮やかか落ち着いているか)、質感などを考慮し、さらに細かく、「イエベ春」・「ブルベ夏」・「イエベ秋」・「ブルベ冬」の4つに分類されます。 簡単な質問に、はいか いいえで答えるだけで、似合う色が分かるチャートを用意しました。 まずはこのチャートを使って、自分がどのタイプかを診断しましょう。イエローベース春タイプ 明るくて華やかな色が似合う
肌:明るく透明感があり、黄みがかっている。 目:澄んだ茶色の瞳でキラキラした印象。 髪:明るく艶のあるブラウンかダークブラウンで細くやわらかい髪質。 雰囲気:親しみやすく生き生きしたイメージで明るい性格。華やかで可愛らしいタイプ。 このタイプは、明るいイエローやコーラルピンク、オレンジ、明るいベージュなど、柔らかく華やかで温かみのある色が似合います。 柄は、大きすぎず、繊細で可愛いものがおすすめです。 明るく健康的でキュートなイメージを活かし、クリアではっきりとした色や、パッと見てカラフルな色を選びましょう。イエローベース秋タイプ 深みのある黄みがかった色が似合う
肌:赤みが少なく少し暗い。黄みが強い。頬が赤面しづらく、きれいに日焼けができる。 目:暗く、深みのあるダークブラウンの瞳。白目は黄みがかっている。 髪:ダークブラウンや黒に近いブラウンで量が多く、ハリがある。 雰囲気:シックで落ち着いた、大人っぽいタイプ このタイプは、最近人気のモスグリーンや、オリーブ、からし色、ブラウンに近いオレンジなど、落ち着いた渋めのおしゃれな色がおすすめです。 一見、地味では?と思うような落ち着いた色も華やかに着こなし、大胆な柄も大変良く似合います。 本来の魅力である大人っぽさを活かし、落ち着いた穏やかな色を選びましょう。ブルーベース夏タイプ くすんだ優しい色が似合う
肌:マットな白や、やや青白い。日焼けしづらく、しても赤くなりすぐに落ち着く。 目:赤みのあるブラウンや優しい黒い瞳。白目と黒目のコントラストがあまりない。 髪:真っ黒ではなく墨色や赤みがかったブラウンで、細くやわらかい。 雰囲気:おっとりしていて上品なイメージ。知的で穏やかな印象。 このタイプはミントグリーン、ラベンダー、オフホワイトなどの爽やかな色が似合います。 原色・暖色は肌から浮きがちですが、ピンクや黄色が着たいときは、青みがかったローズピンクやレモンイエローを選びましょう。 柄は、流れるような小花などの上品なものがおすすめです。 持ち前のエレガントなイメージを活かし、コントラストが強くなりすぎない、アジサイ色のようなグラデーションの優しい穏やかなトーンを選びましょう。ブルーベース冬タイプ 黒や白、ビビットな色が似合う
肌:色白か色黒でなめらか。赤みがなく、頬はやや青みがかったピンク。 目:白目と黒目のコントラストがはっきりしていて、瞳が真っ黒。目力が強い。 髪:つややかで真っ黒。太く硬い。 雰囲気:きりっとしたカッコイイ印象や、華やかで人目を引くタイプ。可愛いというより美人 このタイプは、黒や白、赤、ロイヤルブルー、紫など、ビビットな色が似合い、大胆でインパクトのある柄をかっこ良く着こなします。 持ち前のシャープでモダンな印象を活かし、ポインセチアやクリスマスツリーを連想させる ビビットカラーや、コントラストのある配色などを使って華やかさを引き立てましょう。成人の振袖選びのポイント5 体型で振袖を選ぶ
着物が似合う理想的な体型は「なで肩」、「首が長く細い」、「腰の位置が低い」、「胸とおしりが小さい」、「胸・おしりとウエストの差がない」という、寸胴で体のラインが目立たない日本人らしいものです。 日本人ならではの体の特徴をカバーしてくれ、身体のラインを出さずに美しく見せる振袖ですが、着る人の身長や体格が異なると、同じ柄のものを着ても印象が変わります。 振袖を選ぶときは好みや流行だけではなく、自分の身長や体格に合わせて個性を生かせるものを選ぶようにしましょう。身長の高い人に似合う成人の振袖は?
背の高い人に似合う振袖は色が濃く、配色が大胆で、柄が大きいものや、総柄の華やかなものです。 柄が一部に集中しているようなデザインですと、着たときに柄のない無地の部分が多く見えて控えめな印象になります。 また、柄が小さいとさみしい印象になるので、全体に柄が入っているような振袖を選びましょう。 インパクトのある大胆な色や柄は長身に映えるため、スタイルをよりよく見せ、かっこよく、粋に着こなすことができます。身長の低い人に似合う成人の振袖は?
背が低めの人に似合う振袖は、色が明るく、裾(すそ)に向かって流れるようなデザインのものや、柄が小さいものです。 柄が詰まっているデザインや、大きい絵柄のものは、柄ばかりが強調され過ぎ、全体のバランスが悪くなりがちです。 小さい柄が全体に散りばめられたデザインや、上から下へ流れるようなデザインのものは縦長効果があるため、小柄な印象になりにくいでしょう。細身の人に似合う成人の振袖
スリムな人に似合う振袖は、地色が淡いものや、ボリュームのある柄のものです。 淡い色はほどよくふっくらとした印象に見せ、総絞りや横に柄が広がっているようなデザインのものは、体型を上手にカバーしてくれるでしょう。 また、大きな飾りのついた帯締めや華やかな重ね襟など、小物にまでボリューム感を出すことを意識すると、さらに全体のバランスを整えることができます。ふくよかな人に似合う成人の振袖
ぽっちゃりな人に似合う振袖はダークカラーで、柄がななめに入っているものや、シンプルなデザインのものです。 上半身の柄の少ない振袖を選ぶと、全体が引き締まった印象になり、色や柄の大きさをうまく組み合わせれば体型をすっきり見せることができます。 小さい柄が全体に散りばめられたデザインや、暖色系のカラーは、よりふっくらとして見えます。成人の振袖選びのポイント 番外編
振袖は、顔映りが良く似合う色を選ぶのがベストですが、スポンサーである祖父母と、振袖を着るご本人の好みが異なるときや、祖母やお母さんが今までに着た振袖がおうちにあり新しく用意する必要がないというケースもあります。 好みと違っていたり似合わなかったりしたとしても、荒波を立てないため、その着物を着るしかないですよね。 そういった場合は、どう対処したらいいのでしょうか?気に入った振袖も着る
成人式では、前撮りや後撮りを利用し、記念写真を撮影する日と成人式当日とで、振袖を着る日を2回に分けることができます。 違う衣装を着て、2パターンの晴れ姿を残せるとなると、手持ちの振袖を着てほしいママや祖父母も不満に思わないでしょう。 手持ちの振袖と別の振袖を着てフォトスタジオで写真を撮り、用意された着物の写真をプレゼントすることで、ご両親や祖父母の顔もたてつつ、自分が着せたい衣装も着ることができるので丸くおさまります。似合う色を取り入れる
着物の地色を好きな色で選び、似合う色が模様に多く入っている着物を選ぶようにすると良いでしょう。 顔周りとなる襟元や、肩の辺りに似合う色が配置されていると、顔色が暗くなることが防げ、ずいぶん印象が変わります。 一番内側にくる半襟(はんえり)や伊達襟(だてえり)の色は大切で、ここには似合う色を使用するようにしましょう。 実際に顔映りを確認しながら伊達衿や半襟の色を選ぶと、間違いがありません。 その代わりに、帯や小物などは顔から離れているため、似合う色でなくても気にする必要はありません。 自分のなりたいイメージに合わせてコーディネートしましょう。 また、顔周りの最も近い位置で羽織ることのできるショールを似合う色で用意するのも一つの手です。 近年では様々な色のショールが用意されていますので、顔周りが明るく見える色を選びましょう。成人のご記念写真はいぬづか写真室へ


監修:いぬづか写真室 代表取締役 犬塚雅晴