お子さまの健やかな成長に感謝し、神社や寺院へ行っておまいりをする七五三。
七五三は、まだ小さいお子さまの晴れ舞台となる、古くから続いてきた日本の伝統行事ですが、
「実のところお金はどのくらいかかるの?」というのが気になるところだと思います。
七五三では、お子さまの着物のレンタルや購入、写真スタジオでの記念撮影、
おまいりなどすることがたくさんあり、お金がかかるイメージですよね。
とは言え、お金がかかるからと言って「祈祷はせずにおまいりだけ」「写真はスマホで」と
節約しすぎて質素な七五三になるのも、せっかくの思い出がさみしいことになってしまいます。
七五三に必要な予算は、どのような形でお祝いをするのか、一緒にお祝いする人が
どのくらいいるのかによっても違いがありますが、およそ総額で約10万~20万円程度が必要となるでしょう。
何にどのくらいこだわるのか、また、お祝いの仕方・時期によっても費用は大きく変わります。
一般的に、七五三には予算をどのくらい準備しておいたら良いのでしょうか。
今回は、七五三に必要なおおよその費用の内訳と、それぞれの費用の相場を上手な節約術とともに紹介します。
七五三にかかる費用の内訳例
まずは、何に対してお金がかかるのか、七五三にかかる費用の内訳を紹介します。
・神社での初穂料(ご祈祷と千歳飴などの授与品のこと)
・写真スタジオでの記念撮影代
・衣装代(購入かレンタル)
・着付け代、ヘアメイク代
・食事会の費用
・内祝いのお返し
・交通費(遠方の場合)
など。
では、これらを細かく見ていきましょう。
七五三の祈祷でかかる初穂料って?
拝殿の前で鈴を鳴らしお賽銭を入れるという、お正月に初詣に行くイメージで
七五三のおまいりをされるのであれば、お賽銭用のお金の用意だけで問題ありません。
しかし、ご祈祷をお願いする場合には、「初穂料」(はつほりょう)というものが必要になります。
ご祈祷は、神職の方にお祓いや祝詩を読み上げてもらい、お子さまがこの年齢まで
無事に育ったことへの感謝と、今後のさらなる成長と幸せを神様に願う儀式で、
初穂料とは、七五三で祈祷をお願いした場合に神社へ渡す謝礼金のことです。
神社が関わるお祝い事では、この初穂料がお供え物であり、お礼の役割を果たしてくれます。
おまいりだけではなく祈祷をお願いする場合は、この初穂料も予算内に組み込みましょう。
初穂料の由来
昔から農村では、住んでいる地域の神様である氏神様に感謝の気持ちを表し、毎年の豊作を祈る儀式として、
その年の最初に収穫した穀物や農作物である「はつなり」を捧げる風習がありました。
現在でもこれにちなみ、神様へのお供え、お礼、気持ちは一般的にまとめて「初穂料」と言います。
もともとは、「初穂」は「その年の最初のお米」を意味していましたが、季節がずれや、
農業に関わらない人は農作物を手に入れることが難しいため、代わりに「お金」が捧げられるようになっていきます。
そうしていつしか「初穂=神様へのお供え物」という考えが定着し、
神前にお供えする金銭は「初穂料」と呼ばれるようになりました。
「初穂料」には、今でも神様に対する感謝の気持ちが込められています。
七五三の初穂料の相場は?
初穂料の相場は大体の場合、5千円~2万円程度です。
きょうだいで一緒に七五三を迎えるようなときには、ご祈祷料は人数分用意しておきましょう。
神社によっては、二人目からは割引料金を設定している場合もあります。
ただし、ご祈祷料の金額は、地域や神社によっても変わります。
有名な神社でも、祈祷料が3000円というところもあれば、1万円というところもあり、
きちっと料金設定がされているところもあれば、何円以上でお心次第というところや、
ご祈祷料の具体的な金額を明示せず、お気持ちでというところもあります。
また、祈祷をすると記念品として千歳飴などの授与品をいただける場合が多いですが、
大きな神社では、授与品としていただけるこの記念品のグレードによって
「五千円」「一万円」「二万円」と、どの金額にするか選ぶことができます。
大きな金額の方が丁寧にご祈祷をしてもらえるかな?と思われるかも知れませんが、
基本的には、金額によってご祈祷の内容が変わることはありません。
より特別感のある祈祷を求める場合は、5万~30万円ほどの金額で特別な演奏や舞を行う神社もあります。
多ければ良い、少ないと悪いとは考えず、お子さまのことを思ってどのくらい包むかを考えましょう。
ご祈祷は予約制の場合もありますので、おまいり当日までに確認しておくのがおすすめです。
有名な神社の初穂料はいくら?
初穂料の参考として、有名な神社の初穂料を一覧で紹介します。(五十音順)
熱田神宮(愛知県) 6000円~
生田神社(兵庫県) 1万円
伊勢神宮(三重県) 5000円~
厳島神社(広島県) 3000円~
春日大社(奈良県) 5000円~
神田明神(東京都) 1万円~
北野天満宮(京都府) 5000円~
住吉大社(大阪府) 1万円
善光寺(長野県) 3000円以上
太宰府天満宮(福岡県) 5000円
鶴岡八幡宮(神奈川県) 1万円~
東京大神宮(東京都) 1万円
西宮神社(兵庫県) 5000円~
伏見稲荷大社(京都府) 3000円~
明治神宮(東京都) 5000円~
湊川神社(兵庫県) 8000円
これだけを見てみても、神社によってご祈祷の金額が様々なことが分かります。
ホームページなどを見て分からないことがあれば、直接神社に聞いてみましょう。
七五三の衣装について
七五三では、和装やドレス、スーツなどの特別な服装でおまいりに行くご家庭が多いでしょう。
3歳、5歳、7歳ともに、七五三では和装を着るのが一般的ではありますが、
ワンピースやスーツなどの、洋装でお祝いをするご家庭もあります。
七五三の衣装は購入?レンタル?どっちがいい?
七五三の衣装は、購入かレンタルのどちらかです。
購入は、レンタルと比べると値段は上がりますが、七五三という一生に一度のイベントで
お子さまのために新品の着物を用意してあげられるのが一番のメリットでしょう。
特に女の子はお正月やひな祭りなど、七五三以外の行事でも着物を着る機会があるので
七五三の一回限りで終わるのではなく、その後も活用することができます。
購入すると、きょうだいや孫の代にまで世代を超えて思い出とともに残せるので素敵ですね。
レンタルは、購入に比べると値段が安く、使用するごとにかかるクリーニングや
メンテナンス代がかからないので、総合的に考えると安く抑えられる場合が多いでしょう。
七五三を迎えるにあたって、お子さまのために着物やスーツを仕立てても成長でサイズが変わってしまい、
すぐに着られなくなってもったいないということで、レンタル衣装を利用する方も多いです。
大切なお子さまの一生に一度の晴れ着姿。
七五三が素敵な思い出になるよう、よく検討して決めましょう。
七五三の着物、購入とレンタルのメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
レンタル | ・最新トレンドを楽しめる ・高品質な衣装を、購入よりもリーズナブルに使える ・個人では購入できないような着物がレンタルとして用意されている ・自宅での保管、メンテナンスが不要 ・全てセットで借りられる |
・汚してしまうのが心配 ・手元に着物を残せない ・レンタル日の変更が難しい場合がある ・一式セットになっていて、自分では小物を選べないことがある |
購入 | ・手元に着物が残るので、姉妹や親戚で使いまわせる ・万が一、汚したり破損したりしても安心 ・小物ひとつひとつにまでこだわって決めることもできる |
・レンタルより高額になることがある ・お手入れをしなければならない ・収納スペースの確保が必要 |
七五三の着物購入額の相場は?
七五三用に着物を購入する場合、選ぶお店や着物の素材、生地によっても値段は大きく異なります。
高級品の正絹で作られた着物であれば、30万円以上するものもあるなか、
小物を含む一式セットでも1万円以下で購入できるようなものもあります。
七五三の着物の購入金額の相場は、ノーブランド品の新品で1万円前後~、
呉服店やブランド着物の新品では6万~12万円前後が目安となるでしょう。
着物は通販や百貨店などでも購入することができ、値段もまちまちです。
一番高額になりやすいのは7歳の祝い着で、7歳の女の子が着る四つ身の着物では
人気のブランド着物の新作であれば、20万円前後になることもあります。
また、呉服店などではオーダーメイドで作ると、もっと高くなることもあります。
着物は、価格が質に反映されるため、できるだけ安く済ませたいという気持ちがある一方で
最終的には、平均相場額よりも少し高いものが選ばれることが多いようです。
また最近では、購入の場合でも新品ではなく、七五三の先輩ママから譲り受けたり
アンティークの着物屋さんで一点物を探したりと、リサイクル着物を選ぶ方法もあります。
七五三の着物レンタル代の相場は?
七五三の着物をレンタルする場合は、約1万円~3万円前後が相場です。
写真スタジオやレンタル衣装店では衣装が数百着あるところもあり、品揃えの豊富さがポイントです。
七五三の写真撮影をするフォトスタジオで衣装を借りると、衣装と撮影を
別々に予約する必要がなくなるので、手間を大幅に減らすことができます。
しかしながら、写真スタジオによっては、衣装をレンタルする場合に衣装代として別料金や、
持込衣装を利用する場合に持ち込み料として料金が発生することもありますのでよく確認しましょう。
七五三の支度代の相場は?
七五三は、神様にお礼をしに行く行事ですので、普段着というわけにはいきません。
そのため七五三に参加されるご両親、兄弟姉妹も含めてみなさまで服装を整える必要があります。
何より、ご家族みなさまがきちっとした正装でお出かけすることで気持ちも高まりますね。
神社へのお参りに、着物姿はピッタリです。
準備や身支度は少し大変ですが、ご家族の記念として長く思い出に残るでしょう。
ご両親や祖父母も衣装のレンタルや着付け、ヘアメイクなどをするとプラスで費用がかかります。
大人の着付けやメイクの相場はそれぞれ5,000円~1万円程度です。
七五三の男の子の着付け代の相場は3000円~5000円くらいでしょう。
女の子の場合は、3歳より7歳の方が料金は高くなります。
7歳の方が、より大人に近い着物を着て、しっかりとしたヘアセットができるからです。
また、本格的な日本髪を結うか、メイクをするかどうかでも値段は異なります。
七五三の女の子の着付け代の平均的な相場は、3000~10000円ほどかかることが多いようですが
美容院や写真館など、着付けとヘアメイクをお願いするところによってもいろいろです。
少し前ですと、初孫の七五三の着付けはおばあちゃんが行うという風習がありましたが、
最近は身内で着付けることはそう多くはなく、プロに任せるご家庭が多いようです。
七五三の記念写真の金額の相場は?
七五三の記念撮影はおまいりと並ぶ大切なイベントで、着物やドレス、スーツなどの
特別な衣装に身を包み、写真撮影をして思い出として記念に残すのが一般的です。
写真スタジオには和装・洋装問わず、多彩なレンタル衣装がたくさん用意されており、
着付けやヘアセットがセットになっているので、普段着で行き気軽に撮影することができます。
近年の七五三では、和装と洋装の両方で写真撮影をすることが主流です。
七五三の記念写真にかかる金額の相場は、おおよそ2~20万円ほどでしょう。
一生に一度だからと、お子さまのいろんなポーズやご表情を残せるフォトブックなどで
20万円以上かけるご家庭もあれば、2~3万円程度にするご家庭もあり、大きく差が開きます。
ご家庭のライフスタイルやご予算に合わせて予算を組み、思い出に残る七五三にしましょう。
七五三の食事代・内祝いの相場は?
七五三のお祝いで集まって食事会をする場合は、少し贅沢な食事になることがあります。
食事会の費用は外食、デリバリーやケータリング、自宅で料理するなどのいずれにするかと、
それぞれにおいてどのくらい贅沢をするかで異なりますが、目安としては、
レストランやホテルなら1人3千円~1万円、ケータリングなら1人3千円~5000円程でしょう。
実際には、5千円~6千円くらいの金額におさめることが多いようです。
ただし、ランチかディナーか、個室をとるかどうかなどでも変わってきます。
また、祖父母や親戚などからお祝いをもらったときには、お祝い返しも検討することになります。
七五三でのお祝いは返さなくて良いとも考えられていますが、実際には
気持ちばかりのお菓子などをお返しすることが多いので予算に入れておきましょう。
またお祝いのお返しの相場は、いただいた金額の30%~50%が目安となりますので
祖父母なら3~5万円のお祝いが相場なので1~2万円、親戚なら5千円前後が相場なので2千円程です。
七五三での思わぬ出費について
失敗しないように、早くから計画と準備をして万全の態勢で迎える七五三ですが、
思ってもいなかったところにお金がかかったというパターンもあります。
先輩ママによると、遠方に住む祖父母の旅費を事前に相談していなかったために請求されたり、
お祝い品はなしと決めていたにも関わらず当日いただいてしまったりということもあるようです。
また、遠出をして有名な神社へ行く場合などは、お寺や神社までの交通費がかかります。
街中にある神社の場合は駐車場の数が限られており、なおかつ七五三のシーズンには込み合うので、
事前予約制となっているところもあります。
駐車料金は、平日と休日によっても変動することがありますので下調べをしておく方が安心です。
七五三で神社に滞在する時間は、混雑具合によっても大きく異なりますので、
長い待ち時間をさけるためにも予約できるものは予約し、早め早めの行動を心がけましょう。
予期せぬことも起こりえますので、お金は少し余裕をもって用意しておいた方がいいかも知れません。
七五三の費用を節約するには?
こうして総額を見ると、七五三は思ったよりお金がかかるなと思った方も多いのではないのでしょうか。
大きな予算が必要になるのが七五三の悩ましいところですが、キャンペーンなどを利用し、
上手に賢く準備をすれば、安くても失敗しない七五三にすることができます。
七五三、何を節約できる?
これまでの内訳と相場を見てみると、あくまでも子供の成長を祝う記念行事ですので、
七五三の費用の中でも、ご祈祷にかかる初穂料やお祝いの内祝いは節約すべきところとは言えません。
節約のポイントとしては、比較的相場に幅があり、選択肢の多い着物代と写真代でしょう。
七五三にかかる金額を安くするポイントとしては、次の点があげられます。
レンタル衣装を使う
七五三の着物の場合、購入よりレンタルの方が節約できます。
着物は保管に手間がかかるうえ、クリーニングなどのメンテナンス費用が
かかるので、レンタルの方がリーズナブルになることが多いです。
着物は中古やおさがりを利用する
七五三でせっかく着物を購入しても、着られる回数が限られているため、
七五三で使ったきりで、そのままたんすで眠っているという着物も多いものです。
ご両親が七五三のときに着ていた着物をお子さまが着たり、親戚で代々
受け継がれている着物があったりなど、良いものを大切に着続けているご家庭もあることでしょう。
眠っている着物がないか、おうちで確認してみましょう。
七五三を行う時期をずらす
11月15日が七五三の本番ですが、あえてシーズンの時期を避けるご家庭も増えています。
時期をずらすことにより、衣装のレンタルの予約がとりやすかったり、
早期割引のキャンペーンでお得に撮影したりすることが出来ます。
写真館では、七五三の撮影は9月〜11月にピークを迎えるので、春〜夏頃にかけては
前撮りという形でお得なキャンペーンを行なっているところが多いです。
夏に日焼けする前や、前歯が抜けていないタイミング、また、3歳と7歳のお子さまは
春に幼稚園入園や小学校入学の記念写真のついでに、一緒に七五三を撮影するなど
写真館が混み合うハイシーズンを避けて、早い時期にお得に撮影しましょう。
フォトスタジオの比較検討をする
七五三の記念撮影をお願いするフォトスタジオでは、可愛い我が子の一大イベントとあって、
衣装やヘアアレンジにもとことんこだわり、いろんな商品を購入する人も多いようです。
大手写真スタジオのように、最初の撮影料が安くても、その後で気に入ったものを購入すると
非常に高額になるというパターンもありますので、しっかりと比較することが大切です。
七五三の記念写真はいぬづか写真室で
人生のビッグイベントのひとつとして数えられる七五三。
どこで撮影すればいいか迷われると思いますが、兵庫県西宮市の老舗、いぬづか写真室がおすすめです。
いぬづか写真室では、スタジオ撮影はもちろん、お出かけ用のレンタル着物も
トレンドをおさえた最新モデルや人気ブランドをはじめ、様々な色や柄のものがあります。
着物レンタル、ヘアセット、着付け、メイクまでトータルで行えますのでご安心ください。
ヘアセットや着付けは、ご主役のお顔立ちに合い、なおかつ写真映えするように美しく仕上げ、
夏休みで日焼けしてしまった後の撮影でも、無料で肌の色を白く修整することができます。
フォトジェニックで、特別な七五三の記念写真を残しましょう。
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