成人年齢が20歳から18歳に変更、親が気を付けたいポイントとは。成人式はいつ出席する?

 

 

18歳から大人に。成人年齢が引き下げられます

民法が改正され成人年齢が20歳から18歳に変更となります。

成人年齢が民法で「20歳」と制定されたのは明治29年のことでしたので、なんと140年ぶりの見直しです。

成人年齢引き下げによって、18歳で得られる「義務と権利」が増えます。

つまり、今まで20歳以上でしかできなかったことが18歳からできるようになるということです。

わたしたちの生活にはどんな影響があるのでしょうか?

 

 

「未成年」と「成人」との違い

未成年は親に守ってもらえる年齢で、成人は物事を決めるときなどに本人自身の考えで決定してよい年齢と言えます。

成人年齢とは、「一人で契約をすることができる」、「父母の親権に服さなくなる」という年齢のことなのです。

親権に服さなくなる=親とは関係なく自分のことを自分で決められるようになります。

 

グローバルな基準へ 世界と足並みをそろえて

18歳に引き下げられる成人年齢は、他国で主流な成人年齢に合わせていると考えられます。

世界に目を向けてみると、特に先進国では18歳成人はメジャーな基準です。

OECD=経済協力開発機構35の加盟国のうち、32もの国が成人年齢を18歳と決めています。

 

 

つまり、OECDに加盟するほとんどの国ではすでに成人年齢は18歳とされています。

グローバルスタンダードに合わせるという点で、明治時代から変わっていない成人年齢を世界の基準へとシフトしていくのは当然の流れなのかもしれません。

 

引き下げのタイミングはいつ?

成人年齢が20歳から18歳へ変わるのは、2022年4月1日からです。

民法上では、18・19歳の方は全員一斉に2022年4月1日に成人年齢に達することになります。

 

成人年齢引き下げに賛成の声

成人年齢引き下げに賛成の意見としては「おとなだという自覚を持つことができる」、

「社会の一員としての責任を感じられる」、「世界基準に合わせるべき」などが挙げられます。

18歳なら、体格はもう完全におとなです。

成人年齢が18歳になることで精神的な自立が促され、心身ともにおとなとしての社会的行動や振る舞いを求められるでしょう。

 

成人年齢引き下げに反対の声

成人年齢引き下げに反対の意見としては「無責任な大人が多くなるのでは」、「精神的に未熟な人が多い」、

「ひとり立ちには早すぎるのではないか」といった、不安の声が挙げられています。

高校生でも18歳の誕生日を迎えたら成人となるため、「学生なのにおとな」という頼りなさが心配の種になっているようです。

 

さまざまな意見から見える課題

成人年齢引き下げに賛成の意見・反対の意見ともに共通する考え方として、「成人になる=おとなとしての自覚・責任ある行動」と結びつけられているようです。

成人とは単なるお誕生日のお祝いではなく、おとなと子どもの明確な境目だといえるでしょう。

 

成人年齢引き下げによる狙いは

・若い世代の政治への参加が進む

・税収が増える

・成人として認められた若者が就職しやすくなって経済が活性化する

などとされています。

 

一方で、「幼いおとな」が増えてしまうと、社会のモラルが低下していくでしょう。

18歳までに何を学び、どんなスキルを身につけるべきなのか?という今後の課題が見えてきます。

行政・社会的な取り組みはもちろん、家庭や学校でも「成人時には知っておくべきこと」を考える機会が必要でしょう。

 

 

18歳でできるようになること、20歳にならないとできないこと

 

18歳成人でひとりで契約ができる

成人年齢が引き下げられると、18歳以上なら本人ひとりだけで契約ができます。

例えば

・クレジットカードをつくる

・携帯電話を契約する

・ローンを組んで購入する

・一人暮らしの部屋を借りる

などです。

 

未成年は親の同意が必要でしたが、成人年齢に達すると自分の意志だけでさまざまな契約を結べます。

 

18歳成人で親権に服さなくなる

18歳成人に変わると、親権に服さなくなります。

これは、親のことは関係なく、自分で自分のことを決めることができるという意味です。

住む場所や、進学や就職などの進路も自分の考えで自由に決定することができるようになります。

親権とは、子どもの財産を管理する・子どもに教育を受けさせる・子どもの健康状態を管理するなどの「親の役割」のことです。

親に影響を受けることなく本人の意思を尊重するという意味なので、親が子どもを守らなくてよいということではありませんし、親との繋がりが薄くなるわけでもありません。

 

18歳成人でもお酒・タバコは20歳から

成人年齢が20歳から18歳に引き下げられても、お酒・タバコは20歳まで認められません。

お酒・タバコの年齢基準は健康面への影響を考え設定されていますので、成人年齢に関わらず20歳まではNGです。

 

18歳成人でもギャンブルは20歳から

成人年齢が20歳から18歳に引き下げられても、競馬、ボートレース、競輪などの公営ギャンブルは20歳まで参加できません。

お酒・タバコと同様に健康面への影響を考慮しているほか、ギャンブル依存症や不良行為を防ぐ目的があります。

 

18歳成人で結婚できる年齢も18歳からに

成人年齢が20歳から18歳に引き下げられるのと同時に、女性の結婚が出来るようになる年齢は16歳から18歳に引き上げられます。

結婚ができるようになる年齢のことを「婚姻開始年齢」といいます。

男性の婚姻開始年齢は従来から18歳でしたので、男女に関わらず「結婚=成人=18歳」と基準が整えられるのです。

婚姻開始年齢が男女で違っていたのは、心身の発達に差があるからとされていました。

しかし、現代では男女差別をなくす平等化の動きが強まり、社会的な発達の男女差はほぼなくなりました。

新たな制度では心身の発達よりも社会的な発達を重視し、結婚ができるようになる年齢が制定されます。

「ジェンダー不平等=男女格差」を解決していく国際的な流れにも合わせているかたちでしょう。

※2022年4月1日の時点で既に16歳以上の女性は、引き続き18歳未満でも結婚することができます。

 

18歳成人で車の免許をとれる

成人年齢が引き下げられても、普通自動車免許を取得できるのは今まで通り18歳以降です。

仮免=仮免許が発行される「修了検定・仮免許学科試験」は、18歳の誕生日を迎えると受験できるようになります。

それより前に教習を受ける事はできますが、自動車学校では「18歳の誕生日の〇ヶ月前」のように、18歳の誕生日を迎えてから試験が受けられる入校資格を設けて調整がされています。

できるだけ早く免許を取るなら、18歳の誕生日から逆算して免許取得のスケジュールを立てるとよいでしょう。

ちなみに、原付などの免許取得の条件も2022年4月以降も変わりません。

・普通自動車免許と同じく、大型二輪免許の取得は18歳以上

・原付免許や普通二輪免許の取得は16歳以上

 

18歳成人で選挙権が与えられる

選挙権は、成人年齢が引き下げられる以前から、18歳以上の方に認められています。 2015年に公職選挙法がひと足早く改正・施行され、選挙権年齢が「満20歳」から「18歳以上」に変更されました。

選挙に行けるようになると、社会の一員としての自覚が強まり、政治を自分事として感じられるようになりますね。

 

成人年齢引き下げで親が注意したいポイント

成人を迎える年齢が20歳から18歳に引き下げられることで、特に親世代が気を付けたい3つのポイントをまとめます。

・消費者トラブルの責任を負うのは本人自身

・制度の変更に注意

・子育てが早く終わるかも

 

今までは親が守ってあげることができた場面でも、本人自身が何とかしなくてはいけないシーンも想定されています。

親の視点で、子どもをサポートできることを考えましょう。

 

消費者トラブルの責任を負うのは本人自身

成人年齢が引き下げられると18歳で「未成年者取消権」を失います。

未成年の方に定められた「未成年者取消権」とは、親の同意なしに契約したものは後から取り消すことができる権利で、「未成年だから」という理由で保護されているのです。

成人年齢引き下げに伴い、18歳でも自己責任で契約を結べるようになります。

自分のことを自分でできるおとなになるということは、それだけの責任とリスクが付きものです。

日ごろから、お金や契約についてお子さまと話しておくのがよいでしょう。

お金の管理が自分でできるようにならなくてはいけません。

お金を「稼ぐ」、「使う」、「ためる」、「借りる」、「投資する」ことについて認識を共有しましょう。

仕送りやおこづかいなどを渡すとき、クレジットや本人名義の口座を開設するときなど、話しやすいタイミングでOKです。

18歳くらいの方といえば、知識と経験が乏しく金銭感覚も未熟ですが、ひとりで色々な買い物をしたい時期ですよね。

さらに、交際や美容への興味が高まる年頃です。

そんな若年層を狙った詐欺事件や勧誘は後を絶ちません。

例えば、投資、オンライン通貨、啓発セミナー、ローン・借金、美容機器の高額販売、ダイエット・脱毛・整形手術などに関する悪質ビジネス、出会い商法などが挙げられます。 

成人になりたての方がよく理解しないままに、安易に契約を結んでしまう傾向にあるようです。

トラブルに巻き込まれないために、成人されたお子さまを守るのは本人自身です。

契約を結ぶときにその契約が必要かどうかを自分で考えられるように、18歳を迎える前から勉強が必要です。

 

制度の変更に注意

成人年齢引き下げに伴い、今後、いろいろな制度や枠組みが変更になるかもしれません。

後から「知らなかった」、「損をした」と後悔することがないように、最新情報にアンテナを張り、親子で情報共有をしておきましょう。

 

子育てが早く終わるかも

成人年齢が下がることで、子育て卒業の時期が少し早くなるかも知れません。

単純計算でも、親離れ・子離れが2年早まると思うと寂しいものですね。

一方で、定年は65歳まで引き上げられ、定年撤廃の声も聞かれます。

18歳で成人となったお子さまを見送ってから、残された親の人生の時間は長いです。

成人年齢引き下げは、新しい仕事や趣味を探したりライフスタイルを見直したり、親世代も新たな一歩を歩みだすきっかけになることでしょう。

 

 

18歳成人で成人式はどうなる?

 

成人年齢が18歳に引き下げられても、18歳になる年度に成人式に出るとは限りません。

民法で定められた成人年齢に関わらず、成人式を「二十歳のお祝い」と位置づけて20歳になる年に出席する場合もあります。

自治体によって異なる為、お住まいの地域では何歳の時に成人式に出ることになるのか確認しておきましょう。

そもそも成人式の時期や式典のあり方について法律では決められていません。

各市町村が独自に行うイベントとされており、多くの自治体では「成人の日」の頃に開催されます。

成人年齢が18歳に引き下げられると対象は18歳の方に変わるのか、今のまま20歳で成人式に出ることになるのかは、自治体ごとに地域の状況をふまえながら検討と対応がされています。

 

大学受験と重なって家計に負担が?

成人年齢引き下げ後、成人式の参加対象を何歳にするかは自治体ごとの判断によります。

「成人式に18歳で出席する」説も、耳にします。

もしも18歳の時に成人式に参加することになれば、多くの方は高校3年生、大学受験を直前に控え今後の進路を左右する大事な時期です。

そんな中で成人式を開催すれば、受験生への負担が増えて式典参加率が下がると考えられます。

また、高校卒業後は就職を希望する方にとっても、就活シーズンと重なることが多いでしょう。

塾や家庭教師などの習い事や、進学・就職のために必要なお金にプラスして、成人式に向けての

振袖や羽織袴などの衣装代や、記念写真の撮影などの費用が重なると負担が大きすぎるため、お財布への負担も心配です。

 

同窓会も18歳?成長した姿で仲間と再会したいのに…

成人式とセットで行われることが多い同窓会ですが、成人式が18歳で実施された場合、同窓会を同時に行うのか、

同窓会は二十歳の時に改めて行うのか、自治体や地域によって異なる判断がされるでしょう。

同窓会の醍醐味と言えば、「地元の懐かしい仲間とお酒を飲みながら思い出話」ですよね。

成人年齢が引き下げられてもお酒を飲めるのは20歳からですので、18歳で行う同窓会は今までと雰囲気の違うものになりそうです。

 

18・19・20歳、3学年同時!?予約殺到の可能性も

もしも成人式を18歳に変更したら、変更後初めての成人式では3学年分まとめて開催する必要があります。

3倍の人数が出席することになると、単純計算で会場も3倍のキャパが必要ですし、着付けやヘアメイクスタッフも3倍、交通の大混雑…

混乱が容易に想像できます。

一部では日程を学年ごとに分散する案もありますが、今までと同じレベルの式典を3学年分開催できるのか?新型コロナウイルス対策はどうなっていくのか?問題がたくさんありそうです。

そういった事情を見越して、例年より早い時期に衣装や着付け・ヘアメイクのご予約が埋まってしまうかもしれません。

前撮りはいつ撮る?着物はいつ決める?希望の日時を考えて、早めの準備をしていきましょう。

 

兵庫県の成人式は?詳細リンク集

いぬづか写真室がある西宮市の成人式の対象年齢は、引き続きその年度に20歳になる方です。

【出典】西宮市 令和5年以降の成人式について

https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/seishonenkyoiku/reiwa5nenseijinsiki.html

 

芦屋市・神戸市・宝塚市・尼崎市も同じく、これまで通り20歳の方が対象です。

【出典】芦屋市 令和4年(2022年)度以降の成人式の対象年齢について

https://www.city.ashiya.lg.jp/gakushuu/comingofage/2023celebration.html

 

【出典】神戸市 「令和5年神戸市成人お祝いの会」の開催

https://www.city.kobe.lg.jp/a64411/kosodate/seshonen/adult/2022sub.html

 

【出典】宝塚市 令和4年(2022年)度以降の成人式の対象年齢について

https://www.city.takarazuka.hyogo.jp/kyoiku/shogaigakusyu/1036307.html

 

【出典】尼崎市 令和4年度以降の成人の日のつどいについて

https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/manabu/afterschool/1013698/1023381.html

 

 

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